なちゅら鍼灸院 / 院長

畑瀬 理惠子さん

卒業学科 / 鍼灸科

取得資格 / はり師、きゅう師

QUESTION01

現在のお仕事内容を教えてください。

女性専門鍼灸院開業20年以上、産婦人科領域病鍼連携、不妊妊婦鍼灸オンライン研修会主宰などを行っています。
臨床において、3000例の妊娠症例を持ち、妊婦への症例人数年間350人を持っております。

私自身が第一子長男を腎臓形成不全で、生後2時間で亡くした経験があり、そこから助産院のお産の現場での鍼灸提供、都内近郊での不妊不育専門鍼灸院勤務を経て、今の臨床を実践しています。病鍼連携を実践するには、病院の先生と共通の言語、つまり西洋医学のデータ分析を持ち共通の言語理解が必要です。そこで私(ども我が研修会)では、不妊の方は病院でのホルモン値分析結果も重視し、その変容を鍼灸で起こし医師にフィードバック、妊婦の方においては母子手帳を来院毎拝見し、逆子においては、産婦人科医に逆子が治らない物理的要件がないか、切迫早産傾向ないか、必ずお尋ねするなど、鍼灸来院報告書を母子手帳に挟み込みさせて頂いています。

子を胎児期からの臓器発生不全で亡くした経験と、初期流産経験から、地域母子周産期センターさまから赤ちゃん亡くしたお母さんのケアとしてご紹介いただき、次の妊活や妊婦鍼灸を通じて心とカラダのケアの継続をしています。西洋医学の先生との共通言語理解(ホルモン値データ分析等)において、不妊症、不育症の分析に気づくことも多く、多忙な医師へのフィードバック機会が増え、患者さまも医師の先生方にも遠回りさせずに最短ルートを辿らせて頂ける、地域では唯一無二であると、医師、助産師、保健師、患者さまに感謝のお言葉を頂いております。

QUESTION02

鍼灸師を目指したきっかけは?

現在は、北海道函館市におりますが、埼玉・大宮に実父が35年間鍼灸整骨院を開業しておりました(2016年に他界)。父は昔ながらの柔道整復師で、オペを嫌がる医師が通われるほどの整復術と、ケガのケア、良導絡阿是穴を使った鎮痛鍼で、地域で信頼をおかれていました。
私自身は本校入学前、武蔵野音楽大学器楽学科トロンボーン卒業後、吹奏楽部のトレーナーの仕事をしておりましたが、夕方からの仕事が多く、午前中、受付助手として父の院に入職したこと、そして生来、何か困った症状があれば父の技術に助けられ、特に鍼灸において父の鎮痛鍼を私も踏襲したく鍼灸師の道を選びました。

QUESTION03

在学時代の思い出

在学中にリフレクソロジー、アロマセラピストなどの民間施術師資格を取得しました。また、開業時にどう女性専門院を開業し運営していくか考えながら動いていました。当時の同級生も、リフレクソロジー、アロマにおいては「まっちー(旧姓町田)」というイメージがあったと思います。
当時、成績には自信があり、大学同期の現在の夫と遠距離恋愛において(成績不振生の補講時には授業がないので)、函館の彼氏の実家にせっせと遊びに行くという目標で、勉学と恋愛に双方によき影響がありました。ノートを綺麗にまとめていましたので、よく同級生がノートをコピーするのに借りにきていました。そのためすっかり教員養成科に行くとばかり思われていたようです。

QUESTION04

次のステージへ

25年以上の臨床と臨床実績を経て、今まではお金と時間と人生経験をかけて学んだものを「誰にも教えてたまるか!」という時期がありました。しかし一方で、父が本を残すでもなく講座を開くこともなく、その技術は内弟子の6人にしか残っていないことを残念に思っておりました。
地域の鍼灸師の先生方に「道南の産婦人科領域の鍼灸といったら畑瀬先生、なちゅら鍼灸院さん。あっては困るけれど、万が一、先生に何かあったらそれで道南の産婦人科領域の鍼灸はおしまい。どうか『りえこ塾』を開き後進に技術知識を明かしてくれませんか?」と言われたこと、また、北海道の鍼灸専門学校2校からの講演講師ご依頼をきっかけに、2020年からまずは北海道の先生を中心にオンライン不妊妊婦鍼灸研修会を開始しました。

現在は、北は旭川から南は沖縄の60人を越える研修修了生が、私の知識技術を使って産婦人科領域病鍼連携鍼灸師となり、多くの妊活妊婦さんをその地域で助けてくださっています。

これまで「病鍼連携下骨盤位97.7%頭位」医学原著論文を発表させて頂き、2024年2月に「専門家が教える逆子にさせないなおす本」Amazon Kindle電子書籍発刊、2024年春にAmazonプリントオンデマンド「天使ママ鍼灸師が地上のママを量産する話」のリアル書籍を出版致します。

QUESTION05

これからの夢、メッセージ

50歳を迎え「学んだ知識と技術を後進、後世にどう伝えて残していくか?」を考え、妊活チア協会を設立。「私自身が亡き後も多くの鍼灸師、妊活妊婦さんが遠回りされないように」そんな目標を掲げて臨床と教育の現場を実践しています。この職業を目指す方は、ぜひ模索されながら、人生経験積みながら軸になる専門性を身につけて欲しいと思います。

まずは多くの分野を広く浅く最初学び経験し、(経絡も良導絡も中医学も一通り勉強会に行き、現在は雑種です)そこから、◯◯式のような独自に技術の体系が確立され、ペルソナ(1人の方を思い浮かべ)臨床提供発信すると、おのずとペルソナの周りの方々の口コミとご来院が増えるはずです。

(2023年現在)

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